「わたしの10年メモ」では、10年メモを実際に使われているかたに、使い方を紹介していただきます。
第1回目は、ブック・コーディネイター/クリエイティブ・ディレクターとして、
本と人との出会いの場を多角的に提案し演出されている、内沼晋太郎さんにお話をうかがいました。
内沼さんの使い方
「名言」を書き留める
どんなふうに使おうか考えて、ぼくは「その日聞いた名言」を書き留めていくことにしました。
読んだ本やWEBサイトからの引用、飲み会で他人から聞いた言葉など、
その日いちばんいいなと思った言葉を(聞いた場合はメモしておいて)、
翌日の朝、事務所についたら書き写すようにしています。
仕事柄、いろんな本棚をつくるので、あまりTwitterなどで
プライベートで読んでいる本についてつぶやかないようにしていることもあって、
そういう内容にしようと決めました。
公にしていいようなことは、ソーシャルメディアに記していけばよいので、
「10年メモ」はこういうプライベートな記録や、
リアルな場でのクローズドなコミュニケーションに適していますね。
「空き」を楽しむ
まだはじめて数日ですが、既に空きになっている日付もあります。
正確にその日のぶんというよりは、あまり気負わず、
何日か溜めて過去のところをまとめて埋めたりしています。
付けるたびに毎回、過去の分を見返してしまうので、
これまで書いた名言は、すべて覚えてしまいました。
何かを記憶したい人にも、いいかもしれませんね。
これから買う人は、もう4月になってしまっていますが、
10年もありますから、そんなに気にしなくていいと思います。
そのまま空きにしておいてもいいし、思い出しながら過去を埋めたり、
あるいは未来を勝手に埋めていくような使い方も、楽しいのではないかなと思います。
内沼さんの近況
下北沢に本屋を開店することにしました。
「WEB本の雑誌」で、その開店までのあれこれを連載させていただくことにしたので、
よろしければぜひご覧ください。あと、ぜひ皆さんいろいろ手伝ってください!
http://www.webdoku.jp/column/uchinuma/
また、ぼくがプロデュースしている読書用品のブランド「BIBLIOPHILIC」の
新宿のお店でも、『10年メモ』を取り扱わせていただいています。
http://bibliophilic.jp
内沼晋太郎(うちぬま・しんたろう)
1980年生。本とアイデアのレーベル「numabooks」代表。ブック・コーディネイター、クリエイティブ・ディレクター。著書に『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』(朝日新聞出版)。http://numabooks.com