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3 山田亮太さんの10年メモ

詩人であり、ユニークかつ批評的なアプローチによって
詩とことばを実践的に問う「TOLTA」のメンバーでもある
山田亮太さんに、10年メモの使い方をご提案いただきました。

山田さんの使い方

『10年メモ』は、一目見た瞬間にそのたたずまいが気に入って購入を決めました。
何をどう書くか決めずに行き当たりばったりで書いているため、使い方といっても、
いまだ記述のスタイルが一貫していません。
ですがそれだとつまらないので、これからの10年に『10年メモ』を
どう使っていくか計画を立ててみました。

「10年メモ10年計画」

1年目 夜に書く。その日一日を振り返って大事な出来事について書き留める。
2年目 朝に書く。その日一日に何をしたいか予定を書き出す。
3年目 しなかったことを書く。するべきなのにできなかったことを書き残す。
4年目 他人について書く。自分以外の誰かのことを記しておく。
5年目 他人に書かせる。10年メモに書くべき文面を募集する
6年目 書かない。この1年間は10年メモを使わない1年として空欄にする。
7年目 一日で書く。4月1日に1年間の予定をまとめて記入する。
8年目 書き続ける。10年メモに書き込むためだけに日々の時間を費やす。
9年目 感想を書く。毎日10年メモを読み返してその感想を書く。
10年目 10年前について書く。10年メモをまだ使っていなかった10年前のその日を思い出して書く。
(各年でどのようなスタイルが採用されているのかがわかないように書くこと。
すべての年が同じコンセプトのもと書かれているように見えることが望ましい。)

以上。「10年メモ10年計画」でした。
すでに計画倒れになりそうな気配もありますが、
そもそもこの計画について忘れてしまいそうなので、
右ページのフリースペースにメモしておこうと思います。

山田さんの近況

『最後のトルタ』というプロジェクトを始動します。
TOLTAではこれまでに、100メートルの切り売りできる本(『ワンハンドレッドメートルトルタ』)、
詩の朗読を探し歩く本(『トルタオーディオブック』)、
絵のないマンガ雑誌(『トルタのマンガ』)などを制作してきましたが、
『最後のトルタ』はその集大成とも言える企画です。
http://saigotolta.tumblr.com/

また、4月よりスタートした詩の投稿サイト「しいか」で選者を担当しています。
投稿して高得点をとると、6月10日の「こえサイファー」で声優さんに朗読してもらえます。
ご応募&イベントへのご来場をお待ちしております。
http://しいか.com/

山田亮太(やまだ・りょうた)
1982年生。詩人。ヴァーバル・アート・ユニット「TOLTA」メンバー。
著書に『ジャイアントフィールド』(思潮社)
http://tolta.web.fc2.com/

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